立場変われば歴史認識も変わる...インパール作戦の隠された史実
立場変われば歴史認識も変わる
...インパール作戦の隠された史実
アルピニスト野口健さんとインパール作戦
先日、私が副代表をしている国民啓蒙活動「美(うま)し国」で、
戦後70周年特別記念トークショーが行われ、
同じ副代表である世界的アルピニストの野口健さんに、
「生きる」というタイトルでメインスピーチをして頂きました。
野口健さんは、世界7大陸の最高峰を25歳の当時最年少で達成した登山家として、
あるいはエベレストや富士山のゴミ拾いのボランティア活動家として有名です。
しかしその一方で、実は南方に残る旧日本軍人の遺骨収集の主催者としての顔も持っています。
今回、世界の冒険家の健さんが、何故遺骨収集を行っているのか、
その熱い思いを語って頂きました。
実は、健さんのおじいさんは、旧陸軍の将校で、
先の大戦では兵站を軽視したもっとも愚かな作戦と評価されているインパール作戦で、
その兵站部の若い幕僚だったのです。
ここで共通認識のために、インパール作戦の概要を説明します。
インパール作戦の二つの側面
インパールは、インド北東部に位置する都市です。
隣接するビルマ(現ミャンマー)は大東亜戦争の開始早々日本の占領下にあり、
イギリス軍にとってインド防衛における前線の要衝の地でした。
また、中国大陸で日本軍と戦っている中国・蒋介石軍への
米国からの兵站支援の拠点ともなっていました。
戦うためには、常に武器・弾薬や食糧・水、油、衣糧品等の物資の補給が不可欠です。
いわゆる物流です。
この流れの大きいほど勝利が近づき、流れがとまれば前線の兵士は死に絶え、戦は敗れます。
それ故、敵の兵站線を切断することが勝利の秘訣と言えます。
兵站線を主要道路と思えばわかりやすいと思います。
要するに、膨大な物資を消耗する近代の作戦には、良好な道路と車両が不可欠なのです。
この観点から見れば、最近の安全保障関連の国会討議で、
戦闘地域と後方地域を分けて論じていますが、
軍事的にはまったく無意味な机上の空論であると言えます。
後方地域こそ攻略の目標となります。
例えば、朝鮮戦争では国連(米)軍の後方拠点は安全な日本でした。
日本の基地から航空機や船で自由に補給できました。
一方北朝鮮軍は米軍の制空・制海権下、山道を夜人力で運ぶ手段しかありませんでした。
時間の経過とともに国連軍の有利となりました。
いずれにせよ、インパール作戦によって、
中国大陸で日本軍と戦っている蒋介石軍の兵站線を遮断することも期待されました。
インパール作戦は、昭和19年3月に予定されました。
参加兵力9万人。問題は、やはり兵站です。
9万人分の兵站物資を2000m級のアラカン山地を越えて運ばなければなりません。
しかもジャングル地帯で赤道に近く、しかも夏期です。
道路がありませんから車どころか駄馬も使えません。
日本に置き換えると、インパールが岐阜ならば、
甲府や小田原から第一線の兵士がアルプスの山越えに岐阜を目指すことになります。
この兵士を支援する物資約60万トンを、
兵站基地の宇都宮からアルプス越えでしかも手で運ばなければならないのです・・・。
この時、若い兵站幕僚だった健さんのおじいさんは、
どう計算しても兵站支援が不可能と見積もり、
同僚と二人で意を決し牟田口司令官に意見具申に行きました。
すると司令官は、
「食糧は現地調達、武器弾薬は英国軍から奪えばいい!」。
作戦は強行されました。
その結果、作戦は7月には失敗が明らかとなり撤退開始。
戦死者2万人に加え餓死・マラリヤ等病死約3万人。
撤退路はやがて白骨街道とも言われるほど辛酸な状況となり、
未だ遺骨が収集されないままジャングルの山奥に眠っているのです。
健さんのおじいさんを含む司令官・幕僚は英軍に投降し、
捕虜となって戦後無事家族の元に帰ることができました。
おじいさんは、戦後保安隊に入隊し、航空自衛隊創設の基礎を築いています。
第2の人生に成功し、幸せな家庭を作ったのですが、
晩年になるほど、苦悩の日々となったようです。
その理由を、おじいさんっ子だった健さんだけがしっかり聞いて育ったのです。
つまり、愛する部下を見捨てて、現地に残したまま帰国し、
自分だけが幸せになった、その人間的深い苦しみ...
遺骨収集は望郷の念をかなえる唯一の道
健さんは、やがて著名なアルピニストになりました。
特に3度チャレンジしてのエベレスト登頂が有名ですが、成功の光の裏には陰もあります。
気圧の低いエベレスト山頂近くでは、毎年登山挑戦者の3割が死亡すると言われています。
特に登頂後の帰路が難しいようです。
健さんも初回と2度目の時に、相棒を亡くしています。
遺体はそのまま山に残すほかありません。
友を残して帰るか、友とともにその場で死ぬか、
の二つしか選択肢はない極限の状況なのです。
今ではエベレストは、馬の背のようなところでは、
凍った遺体の上を踏みながら進むしかない状態になっているのです。
それが命をかける冒険登山の現実です。
健さんも、断腸の思いで仲間二人を山に残して命からがら下山してきたのです。
その時、小さいときから聞かされていたおじいさんの思いに「シンクロ」しました。
そしてエベレストの清掃から富士山のゴミ拾い活動を行い、
やがて南方戦地の遺骨収集へとたどり着いたわけです。
そこでは、おじいさんの苦悩が自分の魂の苦痛として共鳴し、
やがて「家族の元へ帰したい」という深い人間的慈悲の御心となって実を結んだのではないでしょうか。
すると、世界の国々の中で、遺骨を収集してないのは日本だけだという事実がわかりました。
つまり、国のために戦って亡くなった方々の遺骨を見捨てた国家はやがて滅びる...
ということに気がついたのです。
インパール従軍者は植民地解放の英雄
ところでインパール作戦の日本軍の中には、イギリスからの独立を目指すインド人の部隊、
インド国民軍6000名がいました。
その指導者であるチャンドラボースは日本に亡命しており、
祖国独立のために日本軍の早期インド進出を熱望していたのです。
確かに、7つの海を制し植民地支配の象徴でもあったシンガポール母港の英国東洋艦隊は、
戦争の劈頭に日本海軍の航空機で殲滅させられていました。
引き続き日本軍がインド洋を制圧してインドを攻略していたら、
インドは早期に独立し、ソ連、英国、蒋介石・中国軍等も米国からの兵站支援を受けられず、
先の大戦の趨勢も変わっていたと言われています。
そうなっていたら、戦後の世界情勢も大きく違ったものになっていたでしょう。
いずれにせよ日本軍敗退とともに、このインド国民軍も英国軍の捕虜となりました。
そして、インドにおける英国の植民地統治を強化する目的で、
英国女王に対する反逆の罪で、その代表3人に対する「戦争裁判」がニューデリーで行われました。
3人とは、ヒンズー教徒、シク教徒、イスラム教徒の各代表将校です。
時を同じくして、東京では戦後の永久の日本支配を確立するための
茶番劇の極東軍事裁判が行われていました。
そこでは「陸軍」が諸悪の根元と日本国民に刷り込まれました。
これは今でも見事に成功しています。
戦後70年経ってもその仕掛けが見破られないことは、世界の歴史でも珍しいと思います。
一方インドでは、裁判が始まった翌日には100万人の群衆が、
「彼らは犯罪者ではない。インド独立の英雄だ!」
と口々に叫んで裁判所を取り囲みました。
英国軍が戦闘機まで繰り出して制圧しようとすると翌日には200万人に膨れあがりました。
英国は、インドでの占領支配をあきらめざるを得なくなり撤退を決めました。
ここにインドは英国から独立を達成したのです。
そしてそれはインドのみならず、世界から白人による植民地主義、
すなわち民族不平等をこの地上から一掃することになったのです。
真実を知り未来を築く
インドでは、ガンジー、ネール、チャンドラボースは、独立の3英雄として祀られています。
また、インドの独立文には、日本及び日本軍特に
インパール作戦の日本陸軍に感謝することが明記されています。
日本での評価と正反対なのです。
私自身、自衛隊幹部としての教育の中で、インパール作戦は、
兵站軽視の作戦の代表例としてしか学んでいません。
インド国民軍のことはおろか、植民地解放との関連など
「政治的観点」は一切触れられることはなかったのです。
それも今となれば明らかです。
永久に日本は「悪」でないと、彼らが安心して支配できないからです。
このように、インパール作戦一つとっても立場が変われば、見方も評価も違います。
しかし、真実は一つです。
それは、生成発展する宇宙の歴史の中で、
ともに生きて成長するという「宇宙の摂理」に沿った文明を、
国造りをしなければならないという原点です。
それに反するとき、文明は消えていきます。
かって我々は「万物と共生」した「江戸市民社会」を築いていました。
いよいよ激動の困難な大峠を迎える今、歴史の真実を振り返り、
この日の本の向かうべき方向を集団意識でしっかり定める必要があるのではないでしょうか。
その真実は、草の根口コミ活動でしか伝わらないのかも知れません。
そうです。
あなたのその言葉からです。
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◆池田整治
公式HP: http://ikedaseiji.info/
◆東藝術倶楽部顧問
◆美し国 副代表 http://umashikuni.co.jp/index.html
◆『サバイバル・インテリジェンス』(ヒカルランド)
◆『この国を操り奪う者たち』(ヒカルランド)
◆『離間工作の罠』(ビジネス社)
◆『沈むな!浮上せよ!この底なしの闇の国NIPPONで覚悟を磨いて生きなさい!』(ヒカルランド)
◆『日月神示「悪のご用」とマインドコントロール』(ヒカルランド)
◆『目覚めし「ヤマト魂」たちよ、地球「最後の戦い」が待ってるぞ!』 (ヒカルランド)
◆『[親米派・親中派]の嘘』 (ワニブックス)
◆『ヤマトごころ、復活!』 (新日本文芸協会)
◆『今、「国を守る」ということ 日米安保条約のマインドコントロールから脱却せよ』 (PHP)
◆『ついに来たプラズマ・アセンションの時』 (ヒカルランド)
◆『脱・洗脳支配』 (徳間書店)
◆『マインドコントロールX 国防の真実』 (ビジネス社)
◆超マインドコントロール2 日本人だけが知らない! 日本と日本人の凄さ!
◆『超マインドコントロール』 (マガジンハウス刊・アマゾン総合第2位を記録)
◆『原発と陰謀』 (講談社)
◆『マインドコントロール』 (ビジネス社)
◆『マインドコントロール2 ~今そこにある情報汚染~』 (ビジネス社)
◆『転生会議』 (ビジネス社)
◆『心の旅路』(新風舎)(新日本文芸社:改訂版)
◆『なかったことには出来ない話』(新日本文芸協会)
◆写真集『今を生きて~ガイアからのメッセージ』(新日本文芸協会)
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