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2008年 8/26 夏合宿の花・・・小さな5年の進化

夏合宿の花
   …小さな5年の進化

 8月10日から14日の四日間、
三男悠人・中2の所属するオール草加ボーイズの鴨川合宿に親として支援してきた。

次男聖人の時から5年の歳月が経っている。
高校野球になると、学校教育の一環であるので、
親が練習に直接関与することはない。

親としても最後の夏合宿となったわけである。
思えば次男が小2の時に、
都内の官舎から引っ越して来て
すぐに鳩ヶ谷市の里緑が丘パワーズで野球を始めて以来、
もう11年の歳月が流れたことになる。

 関東のボーイズ硬式野球チームの中でも、
最も歴史のあるオール草加ボーイズは、
プロ野球の元日本ハムのキャンプ地である鴨川市総合体育施設で毎年夏合宿を行う。

メイン・サブ球場、そしてアリーナ室内練習場の3カ所が使えるので
効果的な練習ができる。
 
その中でも、合宿間の最大のイベントは2年生に対する「特守」である。


 つまり、内野、外野、捕手ごとの個人ノックによる特訓である。
35度に達する灼熱のグランドの中で、
一人25分前後、容赦なくノックの雨が降る。

意識も朦朧となるので「けつバット」で気合いも入る。
聖人の時は、全員お尻が紫色に変わっていた。

しかしながらこれを一度味わうと球も怖くなくなる。
何よりこれから自分たちがオール草加ボーイズの看板を背負って
公式戦を戦うという強い自覚と自負が生まれる。

その意識進化の効果的な技法であり、
かつ伝統的通過儀式とも言える。

またそれを見つめるお母さん方の涙も、
ある意味絵になっていた。


 ところが5年ぶりに見る特守には、「けつバット」が消えていた。
その代わり、トンネルなどをするとノッカーのもとに呼び寄せ、
膝ぐらいの高さにおいた棒を20回連続で飛び越えさせた。

確かにこの方がジャンプ力も付くし、雰囲気も明るくなる。
古い!?人間にはやや物足りなさを感じるものの、練習も5年間で進化していた。

 
進化と言えば、私にとって一番の変化は、
お父さんの役割の中の広報担当、つまり写真担当から外れたことである。

5年前は、フィルムの一眼レフの最高級のカメラを持っているということで
この役を任され、24枚撮りフィルムで11巻、計264枚撮った。
現像代も考えると、かなり撮ったと当時は思っていた。

ところが今やデジカメ時代。
フィルムカメラに用はなく、他のお父さん方と同じように、
日替わりで3カ所の練習場の水撒きや整備、ノック時の送球受け、
バッティング時の球拾いなどを行った。

でもお蔭で子供達の成長を実体験できた。
外野ノックの中継への返球練習で、
持参した、かって聖人が使っていたグローブで送球受け係をおこなった。

子供達も必死に投げるので、全て捕ってやろうと、
ショートバウンドを、キャッチャーのブロックの要領で、太ももに当てて止めた。

普段から空手道の稽古でも鍛えている周囲60センチの自慢の太ももの筋肉だが…
さすがに2年生になった子供達の球は痛く、その後1週間ぐらいアザが残っていた。
 
また写真係のお父さん方は、一日で1000枚以上撮っていた。
デジカメなので現像代も心配なくいくらでも撮れるわけである。

ちょうど読んでいた「生まれ変わりの村①」の表紙の水滴の写真は、
著者の森田健さんが数日で7049枚撮った中から選んだ一枚の写真と書かれていた。

 …やはり、デジカメカメラEOS1Dがほしいなあ^^;


 
合宿の支援は、父親はグランド、母親はグランドでの昼食、
宿舎での洗濯・乾燥・取り込み・仕分け配布などが主体となる。

ただし、洗濯は、父親・母親総掛かりの共同作業である。

 子供達は宿舎に帰ってくるとまず泥んこのユニホームを、
玄関脇のシャワー場に臨時につくった洗い場に脱いでからお風呂にいく。

この洗濯物を5年前は、個々にお父さん方が足で踏んだり、
お母さん方が手で揉んだりしていた。

汗と泥まみれの約50人分の洗濯は、
時間もかかるがなかなか綺麗に落ちなかった。

だから合宿用のユニホームと諦めてじ後使われないものもあった。

 ところが今回は大きな水瓶とデッキブラシ等をあらかじめ準備し、
効率的に流れ作業で洗濯した。

まず汚れ物を水に漬け、それにお母さん方が洗剤を塗る。
それをブルーシートの上で、
お父さん方が片方の端を裸足になった両足で押さえてデッキブラシを使い、
船の看板掃除の要領でこする。

こうすると一枚のタオルのようになり、
一度裏返して反対側もこすると全面綺麗に洗える。

これを更に水桶で順にすすいでいき、
最終的に4台の洗濯機ですすぐ。

早くて綺麗になるのでもう合宿後に捨てることもない。
ここでも5年の人間の進化を感じた。
 

 練習全体も、5年前の個々の根性を鍛える雰囲気でなく、
連係プレー等を重視したチーム力養成のための場と感じた。

しかも全員を平等に鍛える。
どういうことかと言えば、
各学年30名ずつチームにいるとすれば、
ただ勝つためには、1年から3年までの90名の中からレギュラー9人を絞り、
徹底的に鍛えればいい。

同じ中学の硬式野球でボーイズとほぼ全国のクラブチームを二分している
シニア系列にはこのような強豪クラブが多いと聞く。

レギュラーになれない子は、
練習時間にグランド整備をするとも聞いた。

ところがオール草加ボーイズの場合は、
学年別のチーム編制で、3年チームが公式試合にでる。

公式試合のベンチ入りは20名だが、
練習試合などは1日必ず2試合以上行い、全員平等に出る。

もちろん普段の練習は全員平等に行う。

合宿間、鈴木監督とゆっくり話をする機会を持てたが、
一番悩むのは、誰を21番目以降にするか、
つまりベンチ入りからはずすか…と聞いた。

最後まで悩んで登録日の前夜ぎりぎりに
阿部マネージャーにメールで送るとのことであった。

夏の最後の関東大会で引退した3年は24名だったので、
公式試合のごとにこの4名の選定に悩んだのだ。

後に3年生のお父さんに伺うと、
一度も公式試合に登録、
つまりベンチ入りできなかった子供はいなかったとのことだ。

ある大会の時などは、最も上手い選手達が外れたのには驚いたとのことである。

勝つことばかりに熱中しがちな指導者が多い中でこの話を聞いて、
本当にオール草加ボーイズを選んで良かったと思った。 

 合宿の三日目の午後。
いよいよ悠人が足のケガでノックの受けれない岩立君を除く2年生16名の最後の
「特守」をサードベンチ前で受けた。

ノッカーは北林コーチ。
5年前、聖人の時に新コーチになった。

オール草加ボーイズ時代には、
全国大会優勝、世界大会優勝の体験を持つものの、
当時は大学を出たばかりで、何となく頼りなく感じたものだ。

 昼食の片付けを終えたお母さん方もベンチ上のスタンドで見学し、
衆人注目下のノックとなった。

私も一眼レフカメラを取り出して、
ベンチの中から最後のシャッターチャンスを狙った。

諸事情で二日目夕の洗濯手伝い後帰宅している妻へ
是非写真で悠人の頑張りをみせたい。
 

悠人の特守は、さわやかな感動的な最後を飾るにふさわしい特守となった。
北林コーチの声かけもいいが、悠人も誰もが思いつかないような答えで応じた。

 「あ~!今のは丹羽(遊撃手)は捕ったぞ~!」
 「今のは、ナイスバッティング、ヒットです!!」

思わず見てる皆が微笑んだ。
かって巨人の長島監督が期待する若手選手を鍛える愛の個人ノックのような場を、
二人が醸し出している。

 「よ~し!ナイスキャッチ!」
 「ありがとうございます!!」

 いい雰囲気のうちに、最後に連続10本取りに成功して、
一番長い40分の特守は終わった。

 『いい指導者になったなあ』

 北林コーチを皆が祝福した。
5年のあいだに鈴木監督の後継者にまで進化していた。

考えてみると、指導者も全てボランティアである。
土日祝日全てを家族孝行を犠牲にして指導にきている。

人を成長させるもの、それは究極のボランティア精神に違いない。

今年27歳になる北林コーチは、
この5年間、デートの機会も出会いの機会もないまま、
きてくれているわけである。

本当に皆で感謝したい。
そして、一日も早くいいお嫁さんがくることを・・・^^


また、我が子ながら苦しい中にもユーモアで返す悠人に親として感動した。
学校の成績順位は3桁で、
妻から厳しい指摘をいつも受けているが、
人間性ならピカイチと親バカ的感想を持った。

聖人には、学費以外出せれないので、
長男と同じようにバイトに頼らざるをえなく、
大学野球は断念させてしまった。

せめて悠人には好きな野球をとことんやらせてやりたいものだ。
もっとも聖人の時とは逆に、
今の成績で進学できるかどうか…

妻の気持ちもよくかわる^^;

今回は、起床後の海岸への散歩
あるいは洗濯前の寸暇!?を利用して携帯電話で撮った
房総岩井海岸の宿舎の花、
そして悠人の特守の写真をプレゼントしたい。


小さいながら、気持ちは大きな夏合宿の花として…。

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