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2003年 10/10 巾着田の曼珠沙華

9月29日月曜日、代休を取って、埼玉県高麗の巾着田の曼珠沙華の撮影に行く。
普段、週末はこどもの野球に明け暮れているので、この日代休が決まって以来、
どこに行くか「四季の花めぐる小さな旅散歩」という本で調べ、
時期的にも、距離的にも最適の場所と決めていたのだ。
思えば、この3月に北海道から帰宅以来、初めての撮影一人旅だ^^;

でも、正直に言えば、曼珠沙華はあまり好きな花では無かった。
生まれ故郷の愛媛の田舎の町では、「彼岸花」として小さいときから見ていた。

何となく、死人の花というイメージがあったのだ。第一、それまで芽も茎も葉も無いところから急に彼岸にあわせ茎だけがニューとのびて灯籠のような真っ赤な花だけを一輪つける・・・。

まさに、先祖様の魂が帰ったようで、お墓も連想して気味が悪かったのだ。

それに、今回も、明日行くと言うときに、マンションでお年寄りが亡くなった・・・。
管理組合の理事長をしているので葬儀の日程等によっては撮影はお預けか・・と諦めかけた。
でも、撮影当日の夜のお通夜だけご焼香にいけばいい事になった・・・。

そういう因縁めいた思いを抱きながらいつもの通勤の武蔵野線の新秋津で下車、
西武秩父線に乗り換え高麗駅に到着。
駅から経路が分るかな・・・と心配していたが、平日にかかわらず巾着田まで
人の列が出来ているのには驚く。しかも元気なシルバー層が圧倒的に多い^^;

巾着田は、約1200年前に、高麗人が水田耕作を伝えるために開墾した水田である。

高麗川の蛇行を利用して、水をせき止めて水田を作ったのだ。

その形が、標高305mの日和田山から眺めたときにおばあさんが持つ巾着(きんちゃく)袋に似ている所から巾着田と呼ばれるようになった。

近くには、高麗神社や高麗人の菩提寺「聖天院」がある。

当時は、文明の進んだ朝鮮半島から、様々な人々が生活文化を伝えに貴族待遇で呼ばれた。
もともと当時は部族集落国家だったので、国境の意識はなかった。
陶器を焼く人の場合、土を採る人から塗る人など全て家族まで含めると
1000人ほどの集落で来たらしい。

その1000人が、1000年経てば人口は1000万人になった。
実は、こうして様々な人々が集まって、和をなして、今の日本民族が形成されて行ったのだ。

地方によって顔かたちの特徴が残るもの先祖の集落の血が濃いいからであろう。

巾着田の曼珠沙華は、この巾着袋の縁、つまり高麗川の土手沿いに咲いている。
それも雑木林の中に約100万本が密生している。さながら赤い絨毯のようだ。

曼珠沙華は有史以前の大陸からの帰化植物と言われているが、どこからどのように来て、ここで密生するようになったかは分らない。

赤い色は情熱的で活動的な色。幸福をもたらす色と言われる。

曼珠沙華はハミズハナミズ(葉見ず、花見ず)と言われるように、花が彼岸頃、葉は11月から4月に生える。別々の時期に出るのだ。だから葉がないだけシャンデリアのような花がひときわ目立つわけである。

それにしても100万本も密生していると、圧巻である。

1200年前に朝鮮半島から来た日本人の先祖が、苦労して作った水田で収穫の喜びとかっての故郷への郷愁心を抱いたとき、自然に曼珠沙華が集まって来たのかも知れない。

今、その曼珠沙華が残り、かっての日本の水田の原型は、
休耕田となりコスモス畑となって、巾着田の面影だけが残る。

撮影終了後、ゆっくりと駅まで高麗の農村を歩いた。
山村らしい山の幸や花がそれぞれの農家の軒下で売られていた。
水田は作れなくなっても、曼珠沙華が人を呼ぶ限り、少なからず糧は得られる。

幸せを呼ぶ、人を呼ぶ曼珠沙華・・・。

そうか!
彼岸だったからこそ意味があったんだ。

人生は、肉体という船に乗った魂の旅と言われる。それぞれが、航海を全うすると
肉体を脱いで次の生、又はステップに進むと言う。
曼珠沙華はそのことを伝える先人の魂の我々への目に見える形のエールかもしれない。

夕方、マンションに帰り、喪服に着替え、通夜のご焼香に行く。
「ご苦労様でした。ゆっくりお休み下さい。更にお幸せに!」

100万本の曼珠沙華の写真が皆様に生きるエネルギーを与えてくれることを祈りつつ・・・


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