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2002年 7/5 道北…北緯45度の旅(その二)

夜12時頃、誰もいないはずの原野の海岸に何と車が来る。
頭の上を通過してそのまま海岸線まで行く。
周囲10kmは人家もないのに…!?

しかも「バタン!」というドアを開閉する音が二つ大きく聞こえる・・・。
アベックならこんなところで降りるはずもない・・・。

思わず、昨日の黄海上での銃撃戦の直後だけに、『北朝鮮の工作員!?』とテントの中で
シュラフから出て身構える。

頭の中で、いつか聞いた〈日本海岸線で不審工作船〉〈日本人拉致事件〉等がよぎる。
工作船は単独では来ない。必ず、海岸線に手引きをする者がいて、上陸地点の安全を確保した上で、ライト等で接岸場所に誘導する。

もし、そうだすれば、偶然それを目撃した私の運命は??
『これはヤバイ!!』

先ず、テントの灯りを消して、目を暗闇に馴らせる。
そして向こうが襲って来る場合を考える。向こうは私がテントの中に寝そべっていると
思っている。だから、一気に寝込みを襲うはずだ。
だとすれば、それが私の唯一のチャンスともなる!

車の陰に隠れていて、向こうがテントを襲った直後に、背後から一撃必殺の空手の蹴りと突きを相手が動かなくなるまで喰らわすのみ。

そして車で抜海の民家に警察への通報依頼に…。

対応を決めるとそっとテントから抜け出す。車は沖に前照灯を照らしている。

その光に沖の波が白く輝いて見える。それに車がバンだ!
『うーーん、やはりおかしい。アベックならライトを消すはずだ。それにここはアベックのくるような場所ではない』

様子を見にこっそり車の背後に行こうとした途端、車が急に反転しだした。慌てて自分の車の背後に隠れる。

来た!
ゆっくり我がテントに寄ってくる。相手が工作員だとしたらここで遭遇したのも運命。

今までのように勝手な振る舞いはさせない!!刑法上も緊急時の「私人逮捕」が許されている。

全身のアドレナリンが噴出し、戦闘モードに入る。生か死か神のみぞ知る!?
ところが車は我がテントの横を通り過ぎ、ゆっくり来た道を引き返してゆく。道道に出る前も
ウィンカーも出さず、暫く止まってから右折。静かに南方向に走り去る。
うーーん、、一体何だったのか…。

その後、再びシュラフに入るも、神経が高ぶっている。
人は、基本的にはDNAに動物と同じ野生の行動能力も持っている。
ただ都会生活で使われなくなって冬眠しているだけだ。

北海道に来る前、富士山の中腹にあるプロジェクト長で単身住んでいた頃、夜中に空手の鍛錬を兼ねて原生林の中に瞑想に入った。暗闇の中で目に頼ると何も見えない。

だが目を瞑ると、それまで聞こえなかった周囲の全ての音が急に聞こえるようになる。
『深夜、密林での戦いは、じっと目を閉じ自然に溶け込み、相手の気配を全身全霊で感じた方が勝ちだな』と思ったものだ。

まさに原野に一人寝そべっているとその野生の本姓が蘇る。特に、今回のような出来事があれば…。
だが運転の疲れか、神経のアンテナを立てたままいつとはなしに眠りに就く。


そして翌朝5時前、小雨がテントを叩く音で目が覚める。自然の目覚ましだ。
天気は今日もいいはずなので、6時過ぎまでテントの中でまどろみ、陽が射してくるのを感じて外に出る。空気が清々しい!

早速、手前にハマナスを置いた利尻富士の写真を撮る。
テントが完全に乾くのを待つ間に軽い食事をして、7時に二日目の撮影に出発。

道の左右にエゾカンゾウの黄色花とハマナスの赤い花が咲いている。
9時過ぎに納沙布岬に到着。波打ち際にウグイの群がいるのに驚く。
観光で来ている親子連れの子供が「ここでは魚捕らないんだ!」
途中、稚内で24軒焼けた大火があったことをラジオで知る。
港を見下ろす公園の上から1枚だけ焼け跡を撮る。
神戸地震でヘリから撮った写真を思い出す。人は、経験で思考するのかも。

その後、予定通り、宗谷岬を経て国道238号を左手にオホーツク海を見ながら南下。
途中、道の駅「さるふつ公園」でハマナスをオホーツクの青い海がバックになるように撮影。
海岸で親子連れがテントを立てて遊んでいる。
うーーーん、、原野もいいが、安心して眠れる公園内もいいかも!?

更にクッチャロ湖の手前で国道脇に「モケウニ沼へ」という小さな看板を見る。
2kmほど過ぎ去った後で、心に引っかかるものがあり、『やはり撮ろう!!』と引き返す。

牧場の中の小道を看板で案内されながら沼の手前の台上に駐車。
やはり来て良かった!!駐車場から沼畔まで真っ直ぐな300mの木道しか整備されて
いないが、その分全くの手付かずの状態で湿原が残っている。エゾカンゾウもこれまで見た
どこよりも密生している。季節はずれの白鳥も1羽悠々と泳いでいる。

この辺りは猿払村だが、多分、充分に整備するだけの予算もないのだろうが、
かえって観光ズレしていなくていい。

更にその後白鳥の飛来で有名なクッチャロ湖に行くも、撮影するポイントを見つけれず。
それまでの走行距離約570kmを確認し、12時45分、道道84号をサロベツ原野へ
帰路につく。

途中、豊富温泉で旅の疲れ??を癒す。塩湯が気持ちいい。

再度サロベツ原野に出た後は、先ずサロベツ展望台で遠景に利尻富士を収め、手前に
ルビナスの花が入る構図で撮影。生憎もやで島影が薄いがこれだけは仕方がない。
更に兜沼からサロベツ原生花園の探勝路に行く。絵はがき等に使われる探勝路だ。

辺り一面エゾカンゾウで覆われた北の広々とした大地…を連想するが、実は、現在はポツリ
ポツリしか咲いていない。温暖化現象で湿原の水位が下がり、熊笹が繁殖しているのだ。

このままだと湿原が熊笹原野になりかねない。探勝路の一角にエゾカンゾが密生している。
これは実験的に熊笹を人為的に刈り取ったものだ。
自然の宝庫サロベツ原野にも地球規模の環境問題の波が押し寄せている。

その後、往路で確認していた遠景に風車の景色を撮影。風車を意識して路側帯に駐車すると偶然ジャガイモの花の咲く畑を手前に置くいい位置で止まる。

この春、美瑛丘陵のジャガイモ畑の花を撮りたかったが果たせなかっただけにこの偶然、いや必然は嬉しい。
《潜在意識レベルでは『思いは実現する!?』》

18時40分、留萌の黄金岬に夕陽を撮りに寄る。定番だがまだ撮ったことがなくて時間的にも丁度いい。50歳から60歳代のアマチュアカメラマンの中に同化??して撮影。

水平線の雲で水平線に直接落ちる赤いワイングラスの夕陽はまたも次回にお預けとなったがカメラマンと歓談しつつ19時20分全撮影を終了。

ワールドカップのドイツとブラジルの決勝戦のカーラジオで聞きつつ、札幌郊外でこの二日間で最初で最後のまともな??食事をファミレスで摂って、午後10時20分無事帰宅。


走行距離約960km。
撮った写真24枚撮り6本。


次は、やはり、自然の花が多く残っているという道東の霧多布湿原か・・・・・^^;。


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